旧フィアットアバルト595のエンジンについて紹介します。
エンジンの外観は写真のとおりです。
エンジン本体は、ノーマルの旧チンクエチェントでは通常無色ですが、アバルトカラーのひとつである赤に塗装されているのが気に入ってます。
購入して1年が経ちましたが、エンジントラブルは今のところ一度もありません。
そういう意味では、良い個体に当たったようです。
以前も書いたとおり、RR(リアエンジン・リアドライブ)なので、エンジンは後方にコンパクトに積まれています。
旧チンクエチェントのエンジンは499.5ccです(タイプRは594cc)。
旧フィアットアバルト595はこれをボアアップして、595cc(厳密には593.707cc)に排気量をアップしています。
ちなみに、このブログでは「旧フィアットアバルト595」と書いてますが、正式には、
FIAT ABARTH 595 SS
と呼ばれるタイプです。
SSは「エッセエッセ」と呼び、イタリア語で「スーパースポーツ」を意味するようです。
車体にも、アバルトのエンブレムの下に、SS(esse esse)のエンブレムが燦然と輝いています。
このエッセエッセでは、アバルトがさらにチューンナップを施しているらしいです。
引用:1963 FIAT ABARTH 595|アバルトの歴史を刻んだモデル
『FIAT ABARTH 595 SS』は排気量こそ594ccと変わらないが、圧縮比を10.5:1まで高め、キャブレターをより大きなソレックス34PBICに換え、新たに作られたインテーク・マニフォールドを始めとする吸排気系の見直しが行われ、これらのチューニングにより最高主力は32hpを発揮し、最高速度は130km/hをマークするに至った。
エンジンのスペックは、
- エンジン形式:空冷2気筒OHV
- 総排気量:593.707cc
- 最高出力:27hp/5000rpm
現代車と比較すると、非力であることは否めないスペックですが、車両重量は約470kgと、1トン超えが普通である現代車よりかなり軽量なことでパワー不足を補っています。
フィアットアバルトが発売されたのは1963年。
この車も1963年式なので、初代フィアットアバルトです。
つまり、現代のアバルト(フィアット)のご先祖様といっても過言ではないでしょう。